九州・西日本支部 第3回超電導ワークショップのご案内


酸化物超電導体の発見以来20数年を経て、ようやく酸化物超電導
線材もkmオーダで製造され、応用システムを設計できるステージ
となりました。九州・西日本支部では、支部設立10周年記念事業
の一環として、沖縄県宜野湾市において超電導ワークショップを開
催します。支部主催の本ワークショップも今回で3回目を迎えます。
震災後の現状を踏まえて実効的な地球温暖化防止策は何か? そこ
に超電導技術は寄与しうるのか? またそれを実現するための技術
的課題は何か?等々の課題と共に、超電導技術の今後の展開につい
て討論致します。どなたでもご参加いただけます。下記の要領にて
お申し込み下さい。

テーマ:超電導技術の応用最前線
 (材料、ピンニング、電磁特性評価、電気機器・医療・エネルギー応用、核融合等、各分野)
日 程:2011年7月16日(土)〜18日(月)
場 所:〒901-2224 沖縄県宜野湾市真志喜3丁目28番1号
健康文化村 カルチャーリゾート フェストーネ
TEL:098-898-1212  FAX:098-898-1733
E-mail: festone@irr.co.jp    アクセス方法
参加費:一般10,000円、学生3,000円(当日徴収)

プログラム
 議長:円福敬二 支部長
7月16日(土)午後 特別講演会
7月17日(月)午前 特別講演会
午後 Topical Japan-Korea International Session on Coated Conductor and Its Applications
7月18日(日)午前 支部研究会
プログラムの詳細

参加申し込み方法:
参加申込書 を、事務局宛に電子メールに添付してお申し込み
下さい。なお、航空券・宿泊予約については、日程が7月の3連休
と重なりますので、各自でお早めに手配くださるようお願いいたし
ます(那覇市内に宿泊しても路線バス等にてアクセス可能です)。

参加申込締切:2011年6月30日(木)
申込書送付先:
(社)低温工学協会 九州・西日本支部事務局
〒819-0395 福岡市西区元岡744 W2-524号室
九州大学大学院 システム情報科学研究院 電気電子システム工学部門 木須研究室内
Tel: 092-802-3678 Fax: 092-801-3677 E-mail: jcryo-qw(at)sc.kyushu-u.ac.jp
問合せ先:世話役 木須隆暢、岩熊成卓(九州大学 超伝導システム科学研究センター)


第3回日韓超電導ワークショップ
九州大学工学部100周年記念講演会 報告書

九州大学工学部100周年を記念して、2011年7月16日(土)から7月
18日(月)までの3日間、沖縄県宜野湾市カルチャーリゾートフェス
トーネにて、低温工学・超電導学会 九州・西日本支部 2011年度 第
3回日韓超電導ワークショップが開催され、英語による5件の発表を
含め、超電導の基礎や最先端技術への応用についての講演が行われ
た。また、学生によるポスター発表や懇親会も盛況であった。

講演について報告する。

・講演

塩原融氏(ISTEC-SRL)からは「超電導技術と低炭素・省エネルギー
未来社会」の題で、酸化物超電導体の開発の歴史、Y系超電導体のメ
リットや応用、将来性などについて講演して頂いた。それぞれにつ
いて簡単にまとめる。高温超電導体開発では、これまで日本とアメ
リカがIc×Lの最高値で切磋琢磨しており、近年では韓国が急成長を
遂げている。また、Y系線材はBi系線材に比べて、将来的に低コスト、
高い機械的強度、磁場中の高臨界電流特性、低交流損失が期待でき
る。Y系線材の中でもGdBCOが注目されており、YBCOに比べて製造速
度が約3倍速く、異方性が小さい。最後にCO2削減に向けた風力発電
(大型風車)への超電導の利用が期待されているとのことであった。
超電導の歴史から始まり、国策に絡めた超電導の将来性まで含めた
幅広い内容であり、非常に興味深く有意義な講演であった。

小川雄一先生(東京大学)からは「核融合反応と放射能」の題で、
核融合の基本的な理論、安全性、将来性などの内容で講演して頂い
た。核分裂を用いた軽水炉と比べて、核融合炉では、1gあたりの発
生エネルギーが多く、原料が豊富で、使用済み燃料の発生がなく、
材料の放射化が低く、核的暴走がない点で有用であることが強調さ
れた。また、21世紀の環境問題に対して核融合が有為な貢献を果た
すためには2050年までに実用化する必要があるとのことであった。
原子力の安全が大きな話題となっている昨今ではあるが、今後の進
展が期待される講演内容であった。

三戸利行先生(核融合科学研究所)からは「核融合と超電導技術」
の題で、核融合におけるプラズマ閉じ込めやSMESに利用される超電
導を用いたコイルの冷却の改善について講演して頂いた。大型のコ
イルでは線材の冷却が重要であり、冷却機能改善のために様々な新
しい方法が提案され、本講演では低温動作の自励振動式ヒートパイ
プ(OHP)の有用性が紹介された。

野田耕司氏(放射線医学総合研究所)からは「重粒子線がん治療施
設の現状と今後の展開」の題で、重粒子線を用いたがん治療の歴史、
装置開発や臨床結果、超電導を用いた装置の小型化について講演し
て頂いた。重粒子線治療は健康な組織へのダメージが少なく、通常
では手術困難な部位の治療ができることなどが特徴で、様々な制御
技術によって、精度が高く患者への負担が少ない装置の開発、臨床
が進められてきたとのことであった。また、超電導技術を用いた装
置の小型化が検討されており、超電導応用の新たな分野として今後
の進展が期待される。

下山淳一先生(東京大学)からは「超電導材料科学」の題で、超電
導材料科学の見地から、各線材の現状と課題について講演して頂い
た。冒頭では、一家に一枚シリーズ「磁場と超伝導」作成に関わる
話や学生向けの超電導の歴史などをお話し頂いた。各材料について
講演内容を簡単にまとめる。Nb系はほぼ完熟しており、働き盛りで
ある。MgB2は線材開発を中心に急速に成長しているが、Jc改善の余
地が大きく、応用にはHc2の改善が不可欠である。鉄系はJcがようや
く104 A/cm2を超えたが、明確な改善方法が不明であり企業の参入が
ないのが現状である。銅酸化物系は市販や各種応用が開始され、物
質科学的な性質もほとんど把握されており、とりあえず実用に足る
水準になったという状態である。4種の材料に対して万遍なく説明し
て頂き、学生にとって非常に有意義な講演であった。

松下照男先生(九州工業大学)からは「縦磁界効果とそれを用いた
超電導電力ケーブル」の題で、縦磁界効果の理論と、縦磁界効果を
利用したforce-freeの電力ケーブルについて講演して頂いた。電流
方向に平行に磁界を印加するとJcが向上し、誘導電界がジョセフソ
ンの関係から離れJ×B = 0のforce-free状態となる。この縦磁界効
果を利用したforce-freeの電力ケーブルが提案され、このケーブル
では使用線材量を劇的に削減することができることが示された。今
後の課題としては、force-free状態でのJc特性の検証方法を確立す
ることが挙げられるとのことであった。

秦広氏(鉄道総合技術研究所)からは「電車用主電動機の超電導化
の可能性」の題で、鉄道における主電動機、変圧器、き電線への超
電導利用の可能性について講演をして頂いた。これらの装置の軽量
化、高効率化に向けて超電導の利用が期待されており、超電導にとっ
ては鉄道の分野で大きな規模の市場が存在することが示された。応
用に向けて期待が高まる講演内容であった。

木須隆暢先生(九州大学)からは "Critical currents in RE-123
coated conductor and its potential for high field
application" の題で、RE-123コート線材におけるマルチスケールな
特性解析の重要性、その測定法と解析結果について講演して頂いた。
LTSLM(Low Temperature Scanning Microscope)やLITE(Laser
Induced Thermoelectric)、磁気顕微鏡を用いてJcの局所分布が可
視化されており、TEM画像との比較が行われた。更にこの手法を用い
ることで、四端子法では観測できない微視的なゆらぎが電流輸送特
性に大きな影響を与えていることが分かり、この特性評価の重要性
が示された。最後には、RE-123コート線材を用いた20K, 40T級のコ
ンパクトな高磁場コイルの実現の可能性について説明があった。

SeungHyun Moon氏(SuNAM CO.)からは "10 years of the DAPAS
program in Korea and prospects for the next 10 years" の題で、
DAPASプログラムについて詳しく講演して頂いた。DAPASプログラム
では、超電導電力機器による未来の都市づくりを目的としてHTS電力
ケーブル、HTS変圧器、HTSモータの研究開発が進められており、成
果を上げているとのことであった。また今後のプログラムとして
KETEP, Global Frontierの二つのプログラムが計画されているとの
ことであった。

SeungHyun Moon氏 (SuNAM CO.)からはもう一つ "Reactive
co-evaporation process for long-length GdBCO coated
conductor" の題で、RCE(Reactive Co-Evaporation)法による
GdBCO線材の特性について詳しく講演して頂いた。RCE法は装置が安
く、高い蒸着率で、組成比の変更が可能であり、広域での蒸着が可
能である点が特徴である。RCE-DR(Reactive Co-Evaporation by
Deposition & Reaction)法においてAverage Ic ×Length で508 A
×470 m を達成したとのことであった。

山田穣氏 (ISTEC-SRL)からは "What comes in Coated Conductor
Application? -based on the R&D for Motor and Generator-" の題
で、風車やモータへの超電導利用の有用性について講演して頂いた。
HTSを用いた風車、モータでは、高効率で、より軽量で、REの使用量
が少なくなるというメリットがあり、超電導参入の市場規模が大き
いとのことであった。また、ISTEC R&DではY系応用に向けて、コー
ト線材の安定供給、コイル製造技術、コイルIcとクエンチ耐性、実
現的なデザイン性を重要視しているとのことであった。最後に、今
年は千年に一度の新しいエネルギー時代の始まりであり、HTS応用の
始まりであるとまとめられていた。

Minwon Park先生(Changwon National University)からは
"Recent Progress of Superconductivity Power Applications in
Korea" の題で、韓国における様々な超電導プロジェクトを紹介して
頂いた。HTSのR&Dでは、DAPAS(154kV/1GVA/100m)と
GENI(22.9kV/50MVA/500m)の電力ケーブルプロジェクトでの成果が
示された。また、新しいプロジェクトとして、KEPCOによりJeju(済
州)島でスマートグリッドのテストが進められているとのことであっ
た。

(九州工業大学 永水隼人)



ワークショップ会場のカルチャーリゾートフェストーネ



講演の様子

ポスターセッション報告
P-01
永水 隼人
「重イオン照射を行ったGdBCOコート線材の臨界電流密度特性」
超電導体GdBCOに重イオンを照射し、重イオン照射により生じる欠陥
の半径を考慮した柱状欠陥ピンの寄与を定量的に評価していた。そ
の結果、超電導の劣化がなければ、より大きな半径の柱状欠陥を導
入することにより、B//cでのJcが向上する可能性を示す結果となっ
た。

P-02
和田 純
「配向クラッド基板PLD法GdBCO線材の臨界電流密度の超電導層の厚さ依存性」
配向クラッド基板を使用したPLD法GdBCO線材の超電導層の厚さが臨
界電流密度特性に与える影響について調べていた。その結果、低磁
界領域では、Jcに各試料間での差はなく、高磁界領域では、超電導
層の厚い試料ではJcが高くなる結果となった。

P-04
塩原 敬
  「磁気顕微鏡を用いたTFA-MOD法YBCO線材の局所臨界電流の評価と作
製プロセスの影響に関する検討」
TFA-MOD法により作製されたYBCO線材にJcの局所分布について測定を
行い作製プロセスの最適化の効果について報告を行った。その結果、
最適化を図った試料では線材幅方向、長手方向において優れた均一
性を有していることが分かった

P-05
大池 研司
「低温レーザ走査顕微鏡によるSmBCO高温超電導線材の局所超電導特性の観察」
Evaporation using Drum in Dual Chamber(EDDC)法により作製さ
れたSmBCOの局所的な超電導特性について報告を行った。その結果、
測定を行った線材は電圧応答がほとんど得られない箇所も存在し、
長手方向に均一性を有していないことが分かった。

P-06
奥村 慶太郎
「長尺 REBCO線材の内面臨界電流密度分布の非破壊評価に向けた走
査型ホール素子顕微鏡システムの高速化」
走査型ホール顕微鏡を用いた非破壊評価に長尺線材を対応させるた
めに測定速度の高速化を行った。その結果、従来の測定精度を維持
したまま測定速度を200倍にすることに成功した。

P-07
加藤 祥晃
「磁気顕微鏡への適用を目指したアレー型小ホール素子磁気センサーの開発と評価」
走査型ホール顕微鏡への応用を目指し、アレー型微小ホール素子の
作製と評価を行った。その結果、ホール型顕微鏡で用いられている
ものと同サイズの受感面積を有するホール素子の作製に成功し、そ
の受感度は設計通りに得られていた。

P-08
榊原 崇志
「電流輸送特性のモデリングに基づくGdBCO線材の臨界電流密度特性」
Jc、及びn値の温度依存性、及び磁場依存性を様々な形式でマッピ
ングすることを試みた。その結果、パーコレーション転移モデルを
用いた、様々なマッピングを行い各種応用機器の動作環境の検討に
有用なマッピングが完成した。

P-09
田上 貴大
「配向基板材イットリウム系高温超電導線材の局所損失分布の可視化」
結晶粒が大きいことが知られている配向基板材の局所交流分布を可
視化することで、結晶粒の大きさと損失の関係を調べた。その結果、
粒界が欠陥となり粒界近傍において電流と損失の局在を誘起してい
る可能性が示唆された。

P-10
中岡 晃一
「TFA-MOD法によるREBCO線材の開発」
SRL/ISTECにおけるTFA/MOD法によるY系超電導線材の開発状況につい
て報告を行った。その結果、基板の洗浄法の改善により、より高均
一に線材の作製が可能となった。また、BaZrO3を導入した試料にお
いて、中間熱処理を施すことによって、Icの向上が見られ、TEM観察
からは、中間熱処理を行った試料の超電導層の緻密化、BaZrO3の微
細化及び、分散状態の均一化が見られた。

P-11
森脇 大輔
「均一磁場中の二本並列導体の付加的交流損失の検討」
転移並列導体に均一な外部磁界を印加した場合に発生する交流損失
を定量的に明らかにすることに取り組んだ。その結果、飽和状態で
は、交流損失は周波数に依存せず一定であることが分かった。また、
いずれの周波数領域においても、転移した位置が最適位置からずれ
るほど付加的交流損失が大きくなるが分かった。

P-12
熊野 圭恭 
「不均一磁場中の二本並列導体の付加的交流損失の検討」
転移並列導体に不均一な外部磁界を印加した場合に発生する交流損
失を定量的に明らかにすることに取り組んだ。その結果、非飽和状
態では、付加的交流損失は最大振幅磁場の2乗に比例しているのが
分かった。またnの値が大きくなるにつれて、均一磁場中の付加的
交流損失の特性に近づくことが分かった。

P-13
澤田 俊幸
「多層パンケーキコイルにまかれた超電導並列導体の電流分流特性」
電流分布が最も均一となる線材の転移パターンについて考察を行っ
た。その結果、パンケーキコイルの形状が大きくなるほど、電流分
流比は理想値に近づく特性があることが分かった。

P-14
宇都 浩史 
「多層ソレノイドコイルにまかれた超電導並列導体の電流分流特性」
多層ソレノイドコイル層間、及び層内に転移を施し、層数や素線数
に依らず、均一に電流を流しうる最適転移方法について調査を行っ
た。その結果、今回の転移方法では、コイルの形状を変化させても
電流分流比に変化はほとんど見られなかった。

P-15
 川鍋 良平
「REBCO超電導テープ線材の交流損失特性への温度スケーリング」
PLD−GdBCO線材に対して蔵型ピックアップコイル法により交流損失
を測定し、温度スケーリング則の適用可能性を検討した。その結果、
臨界電流特性により得られるパラメータに温度依存性を示す線材に
は温度スケーリング則は成立しないことが分かった。

P-16
 林 卓也
「マルチフィラメント構造を持つREBCO超電導テープ線材の交流損失特性」
レーザースクライビング技術によりマルチフィラメント構造化した
REBCO超電導テープ線材の交流損失を測定し評価をおこなった。その
結果マルチフィラメント構造を持つ線材に対してもこれまで同様の
温度スケール則が成り立つことが分かった。また分割することによ
り、損失は低減していた。

P-17
 向井 実樹成
「ポインティングベクトル法を用いたソレノイドコイル形状長尺
HTS線材の交流損失測定」
ポインティングベクトル法を応用し、コイル形状の長尺超電導線材の
交流損失測定装置を開発するために、固定型のピックアップコイル群
とポテンシャルリード群を用いた方法を考案し、交流輸送電流と交
流外部磁界の同時掃引時の交流損失測定を行った。その結果、同時掃
引時においても本測定装置が有効であることがわかった。また、サン
プルコイルがコイル形状であるために、内側と外側の磁界の大きさが
異なり、外部磁界に対する自己磁界の向きによって交流損失特性が大
きく異なることを示した。

P-18
 沼島 辰明
「3 T級無冷媒型超電導磁石の設計・製作 」
 無冷媒型超電導磁石を自ら設計し製作を行った。超電導磁石は
Nb-Ti線材を用い、2段のGM冷凍機で4 Kまで冷却を行う。しかし、通
電実験の際にコイルが損傷してしまったため、今後設計の見直しが
必要となった。

P-19
 堤 智章
「減流器つきREBCO超電導変圧器の開発」
4巻線構造の超電導変圧器を設計・作製し、二次側の短絡事故を模
した突発短絡試験により、過大電流に対する応答特性の評価を行っ
た。その結果、短絡試験前後においてインピーダンスに変化はなく、
短絡電流に耐えることが可能であった。

P-20
 蔵脇 正弘
「5 T級DI-BISCCO小型コイルの特性評価」
DI-BISCCOを使用した8stackの交流損失測定を行い、その解析をおこ
なった。その結果、コイルの交流損失は垂直磁界による線材の交流
損失が大きな割合を占めていることが分かった。

P-21
 友田 慎一郎
「500kW REBCO 半超電導同期モータの設計検討」
体積や使用線材量を最少化したモータの定格速度時のトルクリップ
ル、交流損失の計算を行った。その結果、交流損失は定格運転時に
は1極あたり1W以下と見積もられ、ほとんど発生しないことが分かっ
た。

P-22
 井上 拓郎
「超電導線と未熱処理線を用いた新構造液面計の実験と数値解析」
SUSシースMgB2線材とその未熱処理線である非超電導線材を用いた液
面計を試作し、その動作特性を評価、解析した。その結果から、一
次元熱平衡方程式を用いて、数値解析をし、実験結果を再現するこ
とができた。

P-23
 渡辺 和樹
「新構造を持つ液体水素用液面計の提案と検証」
ガス温度の影響による再現の乏しさを改善するために新構造を持つ
液体水素用液面計を考案し、数値シミュレーションを行った。その
結果、超電導線と非超電これで導線の電圧差の線形性が非常に良好
であることが確認でき、高精度な液面判断が可能となった。

P-24
 久家 広嗣
「送液ポンプシステムを指向したMgB2超電導モータの回転特性」
ポンプ駆動用の超電導モータに液体ヘリウム浸漬冷却下でモータ単
体にインペラを取り付けたときの負荷実験を行った。その結果、既
存の誘導モータの定格トルクと比較すると同じ一次電圧において、
定格トルクが約3倍大きくなっていることが分かった。

(九州工業大学 和田純)



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