2006年度 第1回 九州・西日本支部 研究会
九州・西日本支部では、以下の要領で研究会を開催いたします。今
回は、支部会員の最近の研究成果の報告に加え、下記の方々にYBCO
線材および機器開発、YBCO線材評価、ならびに冷凍機開発に関する
特別講演をお願いしてあります。また、南薩路を巡っての地熱発電
所見学会も計画しております。奮ってご参加いただき、活発なご議
論をよろしくお願いいたします。
テーマ:次世代超電導線材開発に関する特別講演および支部研究報告
日 程:2006年7月20日(木)〜 22日(土)
場 所:鹿児島大学ベンチャービジネスラボラトリー(VBL)2階ディ
スカッションルーム
〒890-0065鹿児島市郡元1-21-40
※ VBLは工学部敷地内にあります。アクセス方法は こちら をご参照下さい。
参加費:資料代2,000円(当日徴収。懇親会費は別途)
プログラム:
7月20日(木)「特別講演�機�
YBCO線材および機器開発
(1)13:30〜14:30 塩原 融氏(SRL) :日本におけるYBCO線材開発の現況
(2)14:30〜15:00 斎藤 隆氏(フジクラ) :IBAD-PLD法YBCO線材の開発
(3)15:00〜15:30 山田 穣氏(SRL名古屋) :IBAD-PLD法ReBCO線材の開発
15:30〜16:00 休 憩
(4)16:00〜16:30 和泉輝郎氏(SRL) :TFA-MOD法YBCO線材の開発
(5)16:30〜17:00 岡元洋氏(九州電力) :YBCO線材を用いた変圧器開発
(6)17:00〜17:30 岩熊成卓氏(九州大学) :YBCO線材を用いたモーター開発
7月21日(金)「特別講演�供�
冷凍機開発およびYBCO線材評価
(1) 9:20〜10:20 相良勇氏(大陽日酸) :工業用ガスと冷却技術解説
10:20〜10:45 休 憩
(2)10:45〜11:10 町 敬人氏(SRL) :YBCO線材のMO法による特性評価
(3)11:10〜11:35 鈴木賢次氏(SRL) :YBCO線材のスリット加工
(4)11:35〜12:00 Dr. Masaki Suenaga(BNL) :Effect of magnetic substrate on ac losses in YBCO tapes
12:00〜12:40 昼 食
(5)12:40〜18:30 地熱発電所見学
(6)18:30〜21:00 懇親会
7月22日(土)支部の成果報告会
9:00〜 9:05 支部長挨拶
(1) 9:05〜 9:20 川畑秋馬(鹿児島大学):YBCO線材の電流分布測定
(2) 9:20〜 9:35 中村知也(九州大学):走査SQUID顕微鏡を用いた超伝導線材内部の電流分布の可視化
(3) 9:35〜 9:50 木村健吾(九州工業大学):YBCO-coated線材の臨界電流特性の超電導層厚依存性
(4) 9:50〜10:05 井上昌睦(九州大学):YBCO線材の高磁界中における臨界電流特性
(5)10:05〜10:20 禅院康弘(九州大学):YBCOテープ線材の交流損失の温度スケーリング
(6)10:20〜10:35 岡元 洋(九州電力):液体窒素蒸発法によるY系コイルの交流損失測定
10:35〜10:55 休 憩
(7)10:55〜11:10 藤吉孝則(熊本大学):BZO添加量の異なるErBCO薄膜の磁束ピンニング特性
(8)11:10〜11:25 土井俊哉(鹿児島大学):MgB2超伝導体のピンニングセンター
(9)11:25〜11:40 木村健吾(九州工業大学):MgB2の広い温度領域におけるピンニング特性
(10)11:40〜11:55 溜島克洋(九州大学):超伝導転位並列導体の交流損失
(11)11:55〜12:10 川越明史(鹿児島大学):瞬低SMES用伝導冷却型LTSパルスコイルの最適設計
参加申込み方法:氏名、所属、連絡先を記載の上、メールにてお申し込み下さい。
※申込先:E-mail : jcryo-qw@sc.kyushu-u.ac.jp(締切:7月13日)
世話役:川畑秋馬、川越明史(鹿児島大学)、岩熊成卓(九州大学)
問合せ先:鹿児島大学工学部電気電子工学科 川畑 秋馬
〒890-0065鹿児島市郡元1-21-40
TEL : 099-285-8410 FAX : 099-285-8413 E-mail : kawabata@eee.kagoshima-u.ac.jp
研究会のレポート
九州・西日本支部では2006年度第1回研究会を、7月20日(木)〜
22日(土)の3日間に亘り、鹿児島大学ベンチャービジネスラボラ
トリーのディスカッションルームにおいて開催した。例年1月に実
施していた支部の成果報告会を今年度からこの時期に移し、さらに
特別講演と組み合わせた形式にして「次世代超電導線材開発に関す
る特別講演および支部研究報告」というテーマで実施した。
住吉支部長より開会の挨拶が行われた後、初日と2日目に特別講演、
3日目に支部の成果報告会が行われた。参加者総数は49名で、その
内訳は大学や研究機関等の研究者が31名、学生が18名であった。九
州・西日本地域以外からも10名を越える参加を頂き、研究会は盛況
の内に行われた。
特別講演は、国内外の第一線でご活躍の研究者の方々をお招きし、
1)Y系線材の開発と現況、2)Y系線材を用いた超電導機器の開発、
3)Y系線材の特性評価、さらに4)Y系機器用冷凍機の開発を含む工業
用ガスと冷却技術に関する内容についての合計9件行われた。学生
を対象とした基本的な内容から、最近の研究・開発状況や到達目標
及び技術課題を含む最新のデータや話題まで報告され、活発な議論
が展開された。次世代超電導線材に関する研究は、線材の長尺化や
臨界電流値の向上だけでなく、機器への応用を見据えた要素技術の
開発段階に入っており、さらにその早急な開発の必要性を強く感じ
させられた。特別講演者と講演題目は以下の通りである。
・塩原融氏(SRL):日本におけるYBCO線材開発の現況
・齋藤隆氏(フジクラ):IBAD-PLD法YBCO線材の開発
・山田穣氏(SRL名古屋):IBAD-PLD法ReBCO線材の開発
・和泉輝郎氏(SRL):TFA-MOD法YBCO線材の開発
・岩熊成卓氏(九大):YBCO線材を用いたモーター開発
・林秀美氏(九州電力):YBCO線材を用いた変圧器開発
・相良勇氏・吉田茂氏(大陽日酸):工業用ガスと冷却技術解説
・町敬人氏(SRL):YBCO線材のMO法による特性評価
・Dr. Masaki Suenaga(BNL):Effect of magnetic substrate on
ac losses in YBCO tapes
2日目午後は九州電力(株)の山川地熱発電所の見学会が行われ、
30名が参加した。発電所の概略説明、発電設備の見学ツアー後も地
熱発電に関する活発な質疑応答がなされた。また発電に関する体験
コーナーも参加者の関心を引いたようで、見学会は予定の時間をオー
バーするほど概ね充実したものとなった。その日の夕方は鹿児島市
内を見渡せる高台で懇親会が催された。あいにく深い霧と雨模様の
ため、景観を十分に楽しむことはできなかったが、参加者は相互間
の親睦を深め合った。
3日目に行われた支部の成果報告会では、合計で11件の発表があっ
た。発表内容は、Y系線材の臨界電流特性や電流分布の評価、ErBCO
やMgB2の磁束ピンニング特性、Y系線材・導体・コイルの交流損失
特性、瞬低SMES用伝導冷却コイルの最適設計と多岐に渡った。前日
までの特別講演に勝るとも劣らない熱心な議論が繰り広げられた。
研究会を通じての発表スライドは、昨年度の支部主催のワークショッ
プと同様に、資料集として製本し参加者に配布した。特別講演9件
と支部成果報告9件を含む合計200ページを越える分量となり、質及
び量ともに充実した資料集となった。資料集は今回も参加者には非
常に好評であり、今後の研究においても有用な資料となると思われ
る。
研究会最終日は、鹿児島北西部を襲った集中豪雨により鹿児島と九
州各地を結ぶ陸路と鉄路が寸断された。当日参加できなくなった方
や研究会終了後帰路に着けず鹿児島で余分に一泊せざるを得なかっ
た方が出たのは残念であった。例年だと梅雨が明けて真夏の好天が
続いている時期であったが、今年は異常気象のため梅雨明けが遅く、
会期中も曇天または雨模様の日々であった。天候には恵まれなかっ
たが、今回の鹿児島の地での研究会は、支部の研究活動の活性化に
大いにプラスになったことは言うまでもない。最後に、講演者の皆
様、ご協力頂いた関係各位に感謝申し上げます。
(鹿児島大 川畑秋馬)
Last modified: Mon Sep 11 09:46:08 JST 2006